映画 「50/50 フィフティフィフティ」

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評価★★★★

「(500日)のサマー」の主人公役を務めたジョセフ・ゴードン=レビットが主演。「(500日)のサマー」とはあらすじこそ違えど、テンポや展開はとても似ている。同じ監督ではないかと思うくらい。
 
 酒もタバコもやらずラジオ局で真面目に働き、画家の彼女もいて幸せな青年アダムが、あるとき、特殊なガンを患い、医師に生存可能性50%という宣告を受ける。彼女は病気を気遣い、アダムを支えるというが、次第によそよそしくなっていく。刻々と症状が悪化する中、いつも通りに接してくれるのは同僚で悪友のカイルだけで、アダムを飲みに連れ出し、ガンをネタにナンパしろとか楽しませてくれる。アダム自身も現代の若者らしい、きわめて冷静沈着な行動で対応し、悲壮感など微塵も感じさせない。
 
 カイル役の男性が製作をつとめ、ガンを克服した親友の脚本家の実体験をもとに映画化したらしい。とはいえ、本作品はドラマとコメディの中間のようなストーリーで、全編にユーモアが散りばめられ、劇場には何度も笑いが漏れてくる。そして最後はハピーエンド。たっぷりのユーモアは、最後の感動への導火線になっているといっても過言ではないだろう。