映画 「神の子どもたちはみな踊る」 

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評価★★

 村上春樹原作のアメリカ映画。舞台は原作の日本ではなく、米ロサンゼルス。ロサンゼルスに住む主人公ケンゴは、宗教活動に熱心でエキセントリックな魅力を持つ母イブリンとの二人暮らし。父親を知らないケンゴは母に「あなたは神さまの子ども」と言われながら愛情たっぷりに育てられている。母がそれは神の子の証と言うほどにチンチンが大きく、そのおかげで可愛い恋人もいるが、彼女には自分は神の子どもだからといって結婚は拒んでいる。そんな彼はあるとき、耳の欠けた男性を見かけ、その瞬間、彼こそ自分の父だとして彼の姿を追いかけ、そこで彼は不思議な体験をするというストーリー。

 原作でも、年の割りに若く妖艶な母親から神の子どもとして育てられた主人公、善也が、思春期に母や神を信じなくなるも、あるとき父親を見つけ後を追いかけると不思議な宗教的体験をしてしまう、というストーリー。阪神大震災を経て村上春樹の「宗教とは、神とは何か」という問いがテーマにある。ただし、アメリカで撮られ震災の背景がない本映画には当然そうした問いはなく、スタイリッシュな映像と個性的な俳優陣が織り成すアート映画風に仕上がっている。主人公ケンゴの恋人役にはナスターシャ・キンスキーの娘、ソニア・キンスキーhttp://matome.naver.jp/odai/2128321560583750301が据えられ、彼女は見事な裸体を見せてくれている。ちょっともったいない。