「12歳でも分かる 決算書の読み方」

12歳でもわかる!決算書の読み方~お金のことを知らずに「社会人」になってしまった人の会計入門~12歳でもわかる!決算書の読み方~お金のことを知らずに「社会人」になってしまった人の会計入門~
(2010/02/19)
岩谷誠治

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評価★★★★★

 決算書の読み方を学びたいと思っている人にはもってこい、一度読めば忘れないくらいの、すこぶる分かりやすい本。とりわけ、過去に一度何らかの解説書を読んだことがあるけど忘れちゃったあ、って人とか、なんとなく分かっているけどやっぱ自信ないみたい人に、最適である。子供っぽくてありがちなタイトルにはわたしのように嫌悪感をおぼえる人もいるだろう、でも、dankogai切込隊長、藤沢和希らのアルファブロガーがこぞって褒めそやしているくらいだから安心して欲しい。ただし、会計初心者向きであり、ベテランが読むべき本ではない(逆に何の会計知識もない、貸借対照表とか損益計算書とかの言葉すら知らない人にとっては、本書の良さが比較できないから無意味)。

 とにかく、わかりやすい。なにせ決算書を顔にたとえてしまってる。右目、右眉、左目、左眉、それぞれの位置が重要。なんだか分からんだろけど、一度読んでみれば、おやおや目からウロコだ。
 
顔にたとえるやり方だけではない。出だしは、貸借対照表の考え方、つまり貸し方、借り方の意味合いっていう「そもそも論」から始まり、損益計算書とミックスさせて著者が創造した「会計の公式」の披露がわかりやすい。そして、なんといっても減価償却費である。たぶん、会計を多少学んだ人でも減価償却費についてはいまいちよく分からんって人が多いのではないか。本書は、それらについて、タイトルそのまま12才の小学生に教えるかごとく、図やイラストを交え教えてくれる。一気に視界クリア。惜しむらくは、もっと前に読みたかった。