映画「レント」 (2006.5.28)
レント デラックス・コレクターズ・エディション (2008/04/04) ロザリオ・ドーソンウィルソン・J・ペレディア 商品詳細を見る |
評価なし
ミュージカルは嫌いなのだが、このmixi上のレビューも含めて観た人のほとんどが、感激した、泣いたと絶賛、オレも泣かされたいと思った。
映像作家を目指していたり、元バンドのギタリストで引きこもりの若者がニューヨークで共同生活、でも貧しくて家賃(レント)も払えない状況という、いわば、プッチーニのオペラ「ラ・ボエム」の現代版。そのうちの一人が、アパートの一階下に住む、踊り子(女性の名前は「ラ・ボエム」と同じ、ミミ!)と恋に落ちる。
ごめんなさい、実にアメリカ的映画で共感できなかった。「いろんな人種がいてさ〜、ゲイもドラッグ中毒もたくさんいて〜、エイズが蔓延しているけど〜、それが世界の中心、ニューヨークシティーじゃん! 金がなくとも若者には夢があるから素敵じゃん」、そういう健康的な映画。ミュージカルを映画化したものだから仕方ないとはいえ、最初の10分で物語の展開が読め、それがお世辞にも格好いいとはいえない役者達に演じられているために、すぐに帰りたくなった。映画館で中座したくなったのは初めてだ。
驚いたのは、最後に、死んだと思ったミミが生き返ること。まるで、ディズニーがアンデルセンの「人魚姫」を、海のもくずとなる悲劇から、王子様をゲットする成功物語にしたことを想い出した。