映画「ブロークjン・フラワーズ」  ジム・ジャームッシュ (2006.5.7)

ブロークンフラワーズブロークンフラワーズ
(2006/11/24)
ビル・マーレイ

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評価★★★

 いわばスタイリッシュで、ちとコミカルな映画が得意な米国人映画監督、ジム・ジャームッシュの最新作。05年カンヌ映画祭審査員特別賞の受賞作。

 前作の白黒オムニバス映画「コーヒー&シガレッツ」に比べると、ストーリーもはっきりしていて、ずっと面白かった。
 若い頃は女性に不自由することのなかった中年オヤジのもとに、20年前に付き合っていた女性から「実は息子がいます」的な手紙が届く。それは誰なのか特定しようと、当時付き合っていた女性4人のもとを訪ねていくという物語。その設定だけでも面白いが、それ以上に、主人公役のビル・マーレイが、とっても素敵なんだな。素敵と言っても、ソフィア・コッポラの映画「ロスト・イン・トランスレーション」の時の、深みや包容力を感じさせる魅力的な男ではなく、立ち姿からして情けない、かつてプレイボーイだったとは思えない、弱々しさに溢れているところがいい。最後まで、くすくす笑える、そんな映画だった。
 
 でも、ちょっと元カノの女性たちが4人とも、不幸とは言えないまでも、決して幸せそうではないところは、女性から観たらどうなんだろう?