ホテル・ルワンダ プレミアム・エディションホテル・ルワンダ プレミアム・エディション
(2006/08/25)
ドン・チードル

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評価★★★

 今年のアカデミー賞作品「クラッシュ」に出てたドン・チードル主演。民族間の内戦が勃発したルワンダで、難民1200人をかくまった、一人のホテル支配人の奮闘を描いた、重〜い映画。

 渋谷のユーロスペースで上映されてから、マスコミにも何度となく採り上げられ、絶大な評価を受けていただけに、ずっと観たかったが、テーマが内戦、その重そうな感じに二の足を踏んでいた。でも、公開は今日まで、ならば仕方がない、義務感にかられて観てきたw。

 でも観て良かった。主演のドン・チードルが最高にいい。歩く、走るといった体の動きから、顔の表情の至るまで完璧。「クラッシュ」では伝え切れていない彼のすばらしい演技を堪能した。ストーリーは戦争映画の必然、涙を誘う。オレは途中、2度ほど、泣きたくなったけど、泣かなかったw。

 あ、そうそう、ワキ役として国連軍大佐役に、ニック・ノルティが登場。久しぶりで懐かしかった。



以下、マメ知識を。。。。

 そもそもルワンダの内戦は、旧宗主国であるドイツから第一次大戦の戦利品としてベルギーに割譲され、そのベルギーが、鼻が高く西欧人に容姿が似ているというだけで、少数民族ツチ族を優遇したことに端を発する。多数派のフン族を冷遇し、人種の見分けがつきやすいように民族別のIDカードまで発効、民族の違いをアオって、民族間の対立を深めさせた。その後、フン族が盛り返し、うまくベルギーに取り入って政権を得て独立を果たすも、国外に逃げていたツチ族指導者が軍隊を組織して乱入、一気に内戦状態になったとのこと。
 現在は、ツチ族が内戦に勝利し、民主政治を敷き始めているそうな。民族分けのIDカードもなくし、ツチ族フン族と表現することも御法度となったらしい。