シンセミア 阿部和重 (2005.11.7)

シンセミア(上)シンセミア(上)
(2003/10/17)
阿部 和重

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評価 なし

 同郷である山形の若手作家。元東大学長だっけ?蓮見重彦を私淑し、映画的な方法論から文章を構築できるという、一時は将来を嘱望されていた作家。文芸評論家の東浩紀が絶えず絶賛している。
 
 でも、正直、おいらには、この作家の良さが分からない。いつも文章や、はたまた行間から感じるのは、カッコつけだけ。昔、彼は、小説に求められるのは「記号性」だとか、「メタファー(暗喩)」だとかって語っていたはずだけど、確かに、この小説にも、そうした「記号性」が働いていて、筋書きが必然的で、かつ、重厚な気がする。でも、知識も読解力もないオレには単なる、どこにでもある時代小説、風俗小説の域。そうだとしても、つまらなかったw。